2020年7月25日土曜日

㊸ 思い出 浜鳥

横浜西口相鉄口の近く、商店街に向かう橋の手前

の商店の並びに焼き鳥「浜鳥」があった。

僕がグルメのYNさんに連れられて行った頃、敗戦

後の開店から35周年記念パーティーを高島屋の

サロンで開くほどの老舗だった。

入り口に女将さんが焼く鶏焼きコンロがありコンロ

から板さんの調理場を囲むように客席台が続く直ぐ

に満席になる人気店だった。


客は知り合いも多く、初めての客も直になじみに


なる風だった。


KNさんは菊名の独身寮時代からの長い付き合いで、


女将さんからも信頼を受けていた。


僕がその店に行くようになって直ぐに35周年記念


パーティあった時、女将がYNさんにKYさんも一緒


にいらっしゃい、と声を掛けたのに「お前さんは


良いよなあ、直ぐに35周年記念に招かれるんだ


からな」とヒガミッポク言ったが、それは違う、


YNさんがそのくらい信用されいたかってことだ。


板さんの悩みも聴いてやったり、女将さんの苦労


も担いだりしていたのだろう。


頭脳明晰愉快上品な女将さんには成長した娘さん


が二人あり、上の嬢さんは横浜国大出の先生か?


で、下のお嬢さんは女優の卵だと言うことだった。


そうこうしている内に西口界隈も焼き鳥屋を続

けるのも難しくなったのだろう。

板さんも仕事が続けられなくなったのを機に?で

あろう、店を畳むことになった。

毎日会社の帰りに「西口」の浜鳥に寄って帰るのが

常連あった僕も行き場がなくなって、西口の東側

の狸横丁のトンコツ屋に行くようになった。


ここも、もとはと言えばYNさんのテリトリーだ。


NHKのTV番組で「family history」と言うのが


あるが、女優の余貴美子さんが出場した。


何と、浜町の女将さんが余貴美子さんのお母さん


だった。


そのことは前からYNさんから知らされていたから、


ビックリはしなかったが、ご一族の苦難の歴史と


現在の安寧とが思い起こされて、拍手した。


女優余貴美子さんの上品で控えめの人柄と、他人


に好かれる気の良さがお母さん譲りであることは


間違いないと思う。


ファンの一人として誇らしい。


その後女将さんとその後なん回か、YNさんを含


めて仲良し4人組で食事会を持ったが、YNさんが


病に伏せるようになって、消息が途絶えている。


YNさん、女将さん、若手のみんな、また横浜に

集まろうぜ。