2016年8月22日月曜日

生きて会えた赤ひげの亭主と静内温泉

 生きて会えた赤ひげの亭主と静内温泉

 去年までの夏が異様に酷暑だったので、今年は北海道千歳・恵庭に行ってみない?・・・とワイフが言うから乗った。

酷暑だとは言うが、改築の時ワガ家ではどの部屋にもクーラーは付けが、ワイフもワシもクーラーが苦手であまり使いたくない。電気代が怖いせいもあろう。

幸い、横浜でも郊外の高台で住宅街で庭や公園もあるから家を開け放って風を入れることも出来る。できるだけ外の空気を入れ、扇風機をたくさん買って多用している。


 最近夏の北海道はホテル予約も容易でないと聞く。シーズン外では「安いなあ」と感心していたホテル代も夏の予約時には大方2倍になっている。

ワイフが貯めたヘソクリの予算に入れるため、最初に1カ月と言っていた期間も2週間に詰めて、千歳のホテルに決めた。
ただ、その中でも8月6日(土)だけは都合が付かぬというから、少し遠いが旅慣れた静内に行ってみることにした。

 何年か前の台風で線路を破壊されて以来、JR日高線の鵡川駅から浦川駅や終点の様似駅までの復興がかなわず、バス代行で営業している。JRも復興する気はない様だ。


 静内での技術試験に長く通って以来、JRやレンタカーや自家用車で通った道だけど、鵡川駅から先の小さい駅には殆ど馴染みがない。

代行バスだから、荒れ地の中のホームだけの駅や、貨車改造の人気無い駅舎だけの駅にも、メイン通りから外れて一つ一つ寄るので、新発見が多くあった。

 静内町は今は新しく新冠(ニイカップ)、三石(ミツイシ)の町を加えて「新ひたか市」となって、駅前の様相も一変していた。

昔からの駅前のホテル・サトウに着いて、早速焼き肉屋や赤ひげに行ってみた。
杖突身障の身には、こんなに遠かったかと、うんざりするほどだった。


 驚いたことに、赤ひげは家居も昔の儘、赤ひげが短い白ひげになったご亭主も健在だった。

石油ランプ列が灯り、20年も昔の儘の長いむくの木のカウンターも健在。
むかしのステーキ焼串、タン焼き串、サガリ焼き串、半身の焼き鳥を黒生ビールと共に注文。
ご亭主と20年ぶりの再会を、よくぞここまで生き延びたと、喜び合った。

 翌日、調べまくって、静内駅前から三石まで循環する市営バスで静内温泉に横付けできることを発見。利用した。

試験に通った第7高射特科連隊の対空射場に近い谷の奥の山小屋風の村営静内温泉は、見違えるほどの広い市営健康娯楽設備になっていた。
初めてこの付近で見かけた大反魂草(オオハンゴンソウ)の群れは今も健在で、憎まれ外来植物ながら、今やルドベキアなどの元になって全国規模に蔓延した歴史に思い至った。


 千歳のホテル前の眼鏡屋さんで正価2890円のカッコ良いサングラスを500円の投げ売りで買ったのを、見事ロッカーの中に置き忘れた。

誰か若いアンちゃんが貰ってくれるとありがたいなあと、思うこと仕切り。