2020年7月2日木曜日

マンハッタン・コメディ

ニューヨークのマンハッタン訪問の記念に

大型のA社のラゲッジ・ケースとウイルソン

のテニス・ラケットを買おうと思っていた。

買い物が出来る日に、同僚のTKさんとホテル

を出た。

僕は何時も通勤に使っている同じA社の小型の

アタッシュ・ケースを下げていた。

マンハッタンの5番街はガラス・ショウウインド

が並ぶ垢ぬけた商店街だ。

目当てのラゲッジ・ケースが並んだ、大きい旅行

カバン店に出会った。

早速品定め。若い格好よい青年が数人いる店で、

僕たちが二人で入るとワーッと寄って来た。

みんな口々に交互に説明してくれる。

若いからジョークを飛ばす。

粘って10ドル値切ってラゲッジを買うことに

決めたが、次の買い物にずっと持ち歩けないの

を悟り、払いを済ませてアタッシュケースをラ

ゲッジに入れ、3連数字回転の鍵をうっかり掛けた。

果たして3つの数字をよく確認していなかった。

店員たちがわっと寄って来て2,3人が解きにかかり、

他は珍事に喜び飛び回る。

「賭けをしよう」「解けたらコーヒー一杯ずつよ」

鍵解きの残りは店中を飛び回る。

そのうち「解けた!」と声がして、「コーヒー」、

「コーヒー」と連呼する。

苦笑いで10ドル札を差し出すと、喜んで札を

カッサラッて逃げてしまった。

アーア、値切った分取られちゃった。