2021年3月7日日曜日

(76)草枕スケッチ帖⑰

         

           ⑰


テキサのス州ダラスに移動するため空港に行く


途中、ワシントンDCの郊外のアレクサンドリア


市というポトマック河畔の街に立ち寄り、昔海軍


の魚雷工場だったという建物を使ったアートギャ


ラリー村と観光クルーズの基地港を見てから


ジョージ・ワシントンが住んだというマウント・


ベルノンの郷に寄った。


歴史の新しいこの国の宝として寄付とボランティ


アー精神で丁寧に維持保管されている。


当時の木造の建物や家具が傷まないようにフラシュ


を避け、写真も撮らないようにしている。


ワシントンのおじいさんがここにやって来て基礎を作ら


れたそうだが、例の教科書にもあった桜の木のエピソー


ドのことは何も説明はない。


多分誰かの作り話だろうとのこと。


外国の観光客というより国内の見学者相手の大き


いお土産屋さんがあるのには驚いた。


「大草原の小さな家」に見るような開拓精神を


ここにも感じることができる。


小さな町の名物レストランで開拓時代の再現料理、


特製チキン・チーズ料理を食べた。


と言いたいところだが、僕としたことが、珍しく


食傷気味で魚料理を選んだ。



   

2021年3月1日月曜日

(75)草枕スケッチ帖⑯



パブやバールの発達しているロンドンやローマ


と違って、夜は物騒で車で一目散に帰宅するのだ


と聞いていたワシントンDCでは帰りに一杯という


のはないのかと気の毒に思っていたところ、あった


あったホテルのバーである。


夕食のワインで飲み足りず、疲れと言ってみんな部


屋に帰ってしまった。 


海外で日本人の男二人でホテルの一室にで宿泊する


とゲイの団体が来たと思われるというので、今回は


全員一人部屋の配慮をして頂いているが、飲み足り


ないこんなときなどは不便。


で、一人で深夜11時近くロビー奥のバーに入った。


誰もいないと思いきや、テーブルは満席である。


脇に通勤カバンを置いて4,5人が飲んで談笑して


いる。


日本の居酒屋風景と変わらない。カードをやって


いるのかも知れないが、おおむね紳士である。



時々大笑いの声が起こる。


うれしくなってしまう。カウンターも結構繁盛し


ている。


一角を陣取って気づかれないように、飲みながら


スケッチをしている。


外はもう寝静まっているようだが防犯のためだろ


うかウインドウはこうこうと照明がつけてある。


早々とクリスマスの看板が出ているところもある。