2020年3月27日金曜日

夢カート王国⑤提案のきっかけ

地方の過疎化が叫ばれて久しい。
人口が減ってシャッター商店街が増え、青年層が都会に出て行き、老人層が後に残り、ついには人口が減り続け、自治体の存続が怪しくなるという全国的な傾向である。
大学入学して以来、親を捨て、故郷に帰っていない前科を後悔している老人の一人として、過疎化に対抗する力の一端を担えないか?という言わばお節介な意見として聞いてほしいのだ。
便利な車を駆って精力的に地方活性に取り組んでおられる若者の努力に敬意と感謝を表するのを惜しまないが、親の死に目にも会えなかって生涯を終えかけている故郷を捨てた老人の嘆きも聞いて欲しい。
ある日の明け方、電話が鳴る。今と違って電話は不吉な事件ではないかとドキッとする。
案の定、長門病院に入院している母危篤である!
ずっと看病してもらっている父、弟一家も共稼ぎと介護で手一杯なのはよく分かる。
小郡に居る弟一家も共稼ぎで手一杯だろう。
翌朝取り敢えず新幹線に飛び乗り、小郡に着く。
駅で長門病院に行くバス便を探すが、車が無かった昔のように絵馬を抜ける長門便などありはしない。
厚狭回りの美祢線便を探すがラチは空かない。
その頃は小郡にレンタカーも不便で、結局萩行きバスがあって、乗った。
萩に着いて山陰本線下りで昔の正明市に降りた。
こんな悔しい思いを繰り返したが、今便利に車を乗り回している世代には想像できない世界だろう。
宇部空港や新山口駅からのバス便が増えてほしいが、現在でも限られていよう。
また、限られた市の中心部にバスが着いたとしても、その他の地域にはアプローチ出来ない。
そこで、基本的にはJR各駅にシェアーまたはレンタルカートを配備してカート王国にするのだ。
同乗の人数がいてタクシーが使える人は良いが、旅行者や老人など地元の人は経済的にもタクシーを自由には使えない。そこで、免許の要らない早歩き安全速度のカートを徒歩代わりに使うのを提案したいのだ。元気な人が付き添い歩きすれば車いすの人でも使える。
シェアーまたはレンタル・カート専門の会社を作り雇用とサービスを作る。
会社はカート回収と配備を大型バンで行う。現在でもレンタル社は使っているが、複数台の取り扱いもできる様になろう。