2020年3月26日木曜日

夢想カート王国長門湯本④

僕らが湯本温泉に遊んだ時代には、山陰本線と美祢線の列車とサンデンバスが主な交通機関で後は徒歩だけだったから、山口県内は勿論今の長門市の母体大津郡内もほとんど行ったことが無かった。
京城時代から一緒に住んでいた祖母は僕が高2の時在宅のまま子宮がんで亡くなったが、当時の60数歳は高齢で、当時唯一のがん手術が出来た九大病院では、高齢すぎるので出はできないと言われた。
それまでは田んぼや畑に行き、山で薪を集めたりナバを取っていたが、今でいえば若かったから幸い足腰は強く介護は要らなかった。
今は100歳までも生きるという高齢化社会になって、70歳代まで車に頼っている老人たちは、認知症やロコモ障害で自分で出歩けなくなると、一気に寝たきりになることを想像しない。
僕らの街の老人クラブのグラウンドゴルフクラブ部では、毎週2回公園でプレイしている。
みんな「動かないと寝たきりになる」と熱心に参加する。
97歳の男子1名を頭に、93歳男子1名、いずれも奥さんが近所の特養入り。
カートで回る83歳の私と同年の男子はあちらこちらの公園の植栽まで面倒を見る元気もの。70歳代の女子2名の8名がメンバーである。
みんな近いから僕以外は歩いて集まるが、長門市ではどうだろう?誰かがワゴン車で集めるか、家人に送ってもらうか、自分で運転するかだろう。
この頃都会では高齢者の事故が急増し、免許返納が常識になりつつある。
長門市のような住宅が点在しているソサイエティでは、カートをもっと便利に使わない手はない。
早歩き程度の動きだから、車のようには早くはないが、安全でのんびりと自然を楽しみながら生活できる。
欧米、特に北欧では福祉機器としての多様なデザインの歩行器やカートも発達している。
恒例になった福祉機器展にも初めのころは出展されていたが、日本では介護保険機器レンタル事業のために介護機器が公定価格のように競争原理が働かないのであろう。
これも介護保険の運用費用がかさみ理由の一つではないかと、僕は思っている。
いずれ、カートが見直されて、高齢化社会の公共交通の少ない地域の健康福祉機関となることを確信する。
長門市を全国先駆けのカート王国にし、技術的製品的にもリードして行けるモデル王国に育て上げようではないか!