2021年1月20日水曜日

(63)草枕スケッチ帖④


  初めて来たロンドンだが、有名な所は写真や


TV紀行で、何度もお目にかかっていて知った積り


になりやすい。 しかし、これは禁物である。


 何せ見るもの聞くものすべて生き物である。


自分が在ってこそ旅の意味がある。


 ご存じイギリスは今皇室を頂点とする貴族階級


の残った国であると同時に、新しいECの中心メン


バーの一員として(この旅の時期に)政治経済の


主導を担おうとしている。


今回の視察の中でも国を挙げての視点の改革を感


じたが、過去の栄光が足枷になっているのではと


思うことも多々あった。 


シャーロックホームズのパブにも入ってみたが昔


と変わらないのではと思える。


 昔愛読したバートランド・ラッセル卿の幸福論


を思い出しながら現代UKの指導的な若い人たちの


志向はどうなんだろうと思った。


ゴルフや、ラグビイ、ビートルズを生んだ国であ


る。


 ベストセラーズのトップと3位くらいの本を買っ


てみた。「小さな島国からのノート」「ウイット」


と言う本である。まだ読んではいないが、書評抄


を見た限りでは、この2冊は軟硬対照的で期せず


して僕への回答があるような気がしている。