団体でツアーをしながら報告写真を撮ったり、
スケッチをしたり、買い物を楽しんだりとナ皆
と同じように同時に全部やるのは難しい。
欲張りだから、勢い皆と歩調が少しずつずれる。
だから一人離れた行動で不義理をするときもあ
る。 かと言って、バスに乗り遅れたりすると
もっと大変だから周りの動きも常に視野に入れ
ておく必要もある。
だから描きたい所でも時間がない所では写真
だけである。 写真を撮ると見たものの細部は
印象には残らない。 5分でも10分でも描けば
柱の数やエンタシスの模様なども思い出すこと
もできる。 写真を撮っておいて、後でそれを
見て描くということもないではないが、これは
あまり楽しいことではない。
道具はいたって簡単である。表がポストカー
ドになっている上質のケント紙の画帳と携帯用
の固形水彩絵の具、小筆やエンピツやペン、写
真フィルムのケースに入れた水などである。
自称従軍記者として公式行事以外の絵日記を
綴ってみようかと思っているわけである。
志は高くても、何せアマチュアだ。 上手く
行く保証もないし、人様の鑑賞に耐えられない
かも知れない。
ロンドン セント・ポール・カテドラル。