今日9月19日は、現代俳句の創始者と
言ってよい正岡子規の命日である。
人々は自分の書斎である病床を、獺(い
たち)が獲物を自分の周りに並べるとい
う習性になぞらえて本などを病床の周り
に並べた自分を獺祭亭と自称したと言わ
れることから、忌日を獺祭忌とあだ名さ
れたのである。
子規の一番弟子に相当する高浜虚子は
子規の看病に当たっていたが、仮眠を取
っていた間に臨終に間に合わなかったそ
うである。
子規が亡くなった蚊帳を離れ友人たち
に訃報を伝えるために外に出た虚子が見
たのは十六夜を過ぎた月の光だった。
子規逝くや十七日の月明に 虚子
と言う名句を詠んだ。(石寒太による)
後々山口県JR岩徳線沿線に獺祭の名を
冠した銘酒が生まれたが、子規の獺祭と
縁があるのかどうかは知らない。
獲物を前にして酒を酌むには好都合であ
ろう。